2013.03.17 Sunday
桜の香り「クマリン」
例年よりもかなり早く桜の開花発表がありましたね。
桜餅をはじめ、お菓子やお料理に桜の葉の塩漬けが使われますが、桜の花や葉には香りがあまりないのに、塩漬けしたものはとてもいい香りがしますね。 生の葉の中ではクマリン酸グルコースという不揮発性、つまりニオイの無い物質として含まれています。それが塩漬けにされることで、これも葉の中に含まれている加水分解酵素(β−グルコシダーゼ)の働きでクマリンになるのです。 クマリンは花、葉、枝、幹に含まれていますが、普段は糖と結合した配糖体と言われる状態で、 この時は匂いを感じません。花や葉を塩漬けにする事によって、糖分が分離し、クマリンの匂いを感じるようになります。 また、クマリンは、明日葉をはじめ、ウコンやホップや食用菊などにも含まれています。
★クマリンの効能・・・抗菌作用、リラックス効果、二日酔い防止作用、咳止め作用、鎮静作用、アルツハイマーの予防作用など 干し草も草を干す過程でクマリンができるのだそうです。
「ホイバッド」という入浴法をご存知ですか? オーストリアで、200年以上の歴史を持つ伝統的な入浴法「干草風呂」のことです。日本の砂風呂や酵素風呂のような感じでしょうか…。 クマリンは血液をサラサラにして血行を促進する作用があります。 干草風呂に入ると、干草の発する熱によって汗腺が開き、クマリンが吸収され、血行が促進されるのです。 20〜30分中にはいるだけで身体の芯から温まり、冷え性・腰痛・関節痛の改善に効果を発揮するのだそうです。 塩に引き出される春の香り |