数日前の、共同通信社の記事です。
キラーT細胞つくる酵素解明 感染症やがん治療法開発に -------
ウイルス感染やがんから体を守る「キラーT細胞」の生成には、胸にある胸腺という臓器でつくり出される特有の酵素が欠かせないことを、徳島大や東京大などのグループがマウスを使った研究で突き止めた。
胸腺が免疫細胞の一種「キラーT細胞」をつくることは知られていたが、病原を破壊できる有用なキラーT細胞が生成される詳しい仕組みは謎とされていた。
徳島大の高浜洋介教授(免疫学)は「酵素を利用してキラーT細胞を回復したり強化したりできれば、感染症やがんの治療法開発につながる可能性がある」と話している。
グループは胸腺皮質上皮細胞でタンパク質の断片をつくっている「胸腺プロテアソーム」という酵素に注目。この酵素をつくれないように遺伝子操作したマウスを正常なマウスと比べたところ、酵素を持たないマウスはキラーT細胞の生成量が約3分の1に減少した。
マウスをインフルエンザウイルスに感染させた実験では、正常なマウスはすべて生き残ったが、胸腺プロテアソームを持たないマウスは約6割が死んだ。
研究成果は、米科学誌イミュニティーに掲載された。
---------------2010.05.29 共同通信社-------------------------
「キラーT細胞って何?」といういう方のために説明をちょこっと…
簡単に言うと、リンパ球の一種で、癌細胞やウイルスに感染した細胞などを直接認識してこれを破壊する細胞傷害性T細胞で、細胞性免疫の主役です。
ちなみに、T細胞にはもう1つ、認識した細胞を活性化するヘルパーT細胞というのがあり、T細胞はこの2つに大別されます。
酵素を利用してキラーT細胞を回復したり強化したりできるようになったら、本当にすごいことです!そんな日が1日も早く来ますように…。
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