エンザイム(酵素)Lab.

米国ホリスティック栄養学士 Yukiyoの「栄養&酵素(エンザイム)」を中心とした健康コラム
脳のダメージによる行動の変化

前回お話しましたように、アルツハイマー病にかかると、蓄積したβタンパクによって脳がダメージを受けます。

まず影響を受けるのは、記憶を司る海馬(かいば)の周辺です。そのため、アルツハイマー病の最初の症状として、まず記憶障害が起きることが多いのです。

その後、影響は脳の後側に広がっていき、「見たものが何であるか」を分析するなどの働きが衰えてきます

「行動の決定」や「会話」などをつかさどる脳の前の部分は、病気がある程度進行するまでβタンパクの影響を受けにくいので、会話では異常を感じないにもかかわらず、「普段なら見間違えるはずのないものを見間違えてしまう」などということが起きるのです。

◆ アルツハイマーの進行
アルツハイマーの進行は大きく次の3段階に分かれます。

[ 第1期 ]
最初は、記銘力の低下から始まります。老化による物忘れとは違い、数時間前などの新しい記憶や道を忘れてしまいます。
学習障害・失見当識・感情の動揺が認められますが、人格は保たれます。

[ 第2期 ]
記憶、記銘力が顕著に障害されます。それに加えて、高次機能障害が目立つようになります。
家に帰れなくなったり、自分が今どこにいるのかわからなくなったりするため、ひとりでの外出が困難になります。
日常で当たり前にできていたこと(電話など)ができなくなります。
また、周囲に関心がなくなり、清潔感が低下します。

[ 第3期 ]
前頭葉症状、小刻み歩行や前傾姿勢などの運動障害もみられるようになります。
話すことが減り、失禁、徘徊の症状がみられ、寝たきりになります。最終的には失外套症候群に至ることになります。
※失外套症候群:大脳皮質の大規模な機能障害によって大脳皮質機能が永遠に失われてしまった状態


『アポ4Eという遺伝子を持っているかはわかるのでしょうか?』という質問がありましたので、次回は、アルツハイマーと遺伝子についてお話しますね。

 アルツハイマーに関わる酵素


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| Yukiyo | 症状別:認知症・もの忘れ | 10:24 | comments(0) | -
アルツハイマーに関わる酵素

『私の頭の中の消しゴム』『折り梅』『君に読む物語』など、アルツハイマー病を題材にした映画がたくさんありますし、テレビでも取り上げられたりしているので、アルツハイマーがどんな病気であるかは、ご存じの方が多いと思います。

 
 ←  『折り梅』
    小菅マサ子さん絵画ギャラリーより

    おくら (1998・水彩)



アルツハイマー病(Alzheimer's basket cells)は、1907年に、ドイツの精神科医、A.アルツハイマー博士が初めて報告した病気で、脳内で特殊なタンパク質異常が起こり、脳内のニューロンが消失する大脳の萎縮性疾患で、痴呆に伴う失語、失行、失認がみられます。

発症する過程は、まずβアミロイド(タンパク質)が増えます。
これは「生活ゴミ」と呼ばれるもので、正常脳においても定常的に合成・分解されています。
βアミロイドの分解には中性エンドペプチターゼというタンパク質分解酵素が重要な役割を持っていますが、患者は、この酵素量が少ないと言われています。

発病プロセス・・・
脳にβアミロイドという蛋白質がたまる→老人班ができる→脳の神経細胞の中にあるタウ蛋白質にリン酸が過剰にくっつく→神経細胞が死ぬ→発病

タウ蛋白質にリン酸をくっつける反応にスイッチを入れる役目をしている物質の活動には、p35活性化サブユニットのp25活性化サブユニットへの限定分解亢進が必要になりますが、p35活性化サブユニットをp25活性化サブユニットへ分解させる酵素カルパインであることが発見されています。

※神経伝達物質の中でもアセチルコリンという伝達物質を作る神経細胞の破壊が進んでいます。
アリセプトはアセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼという酵素の働きを妨げることで、脳内のアセチルコリンの濃度を高めて症状を改善する効果があり、進行を遅らせることができると言われています。

誰でも年を取ればある程度ボケてしまうのは自然の流れで仕方のないことだと思いますが、アポE4型という遺伝子を持っている人は、発症しやすいと言われています。また、動脈硬化・脳梗塞・喫煙など、後天的な原因も考えられます。

若年性アルツハイマー病は、アルツハイマー病全体の1〜2%で、一般的には遺伝子に問題があると考えられています。
アミロイド前駆体自体の遺伝子に異常があるか、切断酵素であるガンマセクレターゼの遺伝子に異常があって、アミロイドβタンパク質ができやすいことが分かっています。

改善ワクチンや、アミロイドβペプチドを減らす効果のある薬も開発されています。
アルツハイマーの研究はどんどん進められていますので、今後を期待したいですね。

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| Yukiyo | 症状別:認知症・もの忘れ | 17:32 | comments(4) | -
春野菜の苦み成分

ふきのとう
春になると、ふきのとうやウドなど、苦みのある野菜が出てきますね。
でも、この独特な苦みが苦手な方もいるのではないでしょうか?
ピーマンは子どもの嫌いな野菜の上位にあげられますが、これも苦みが理由ですね。

この苦み成分はアルカロイド(Alkaloid)の一種で、語源的にはアルカリと同じで、窒素を含む植物活性成分です。植物毒(植物が外敵から食べられない為に出しているも)の多くはアルカロイドです。

植物体内の各種アミノ酸から生合成され、シュウ酸・リンゴ酸・クエン酸・酢酸・酒石酸などの有機酸の塩の状態で各々の体内に保持され、それが分解・分離・抽出されればアルカロイドと呼ばれる物質になり、摂取した動物の体内に色々な影響を及ぼします。

薬用植物の主成分はアルカロイドが多く難病や抗ガン剤など広く医薬品などに利用されています。
例えば、ガランタミンは、アルツハイマー病の最前線治療において使用されています。ヌシフェリンは、血液中の脂質や糖分を下げると言われていますし、カカオに含まれている
テオブロミンは、冷えやムクミに効果があると言われています。
カフェインは記憶力や集中力を高め、眠気を覚ましますが、逆に中毒性や副作用も色々言われていますね。麻薬のコカインも、アルカロイドの一種です。

アルカロイドは主に顕花植物、殊に双子葉類の植物に見出されます。アルカロイドを含有する植物は主に、ケシ科・ナス科・キンポウゲ科・ヒガンバナ科・マメ科・メギ科・ユリ科・トウダイグサ科・ウマノスズクサ科などです。

春野菜の苦み成分は、肝機能を強化し疲労回復効果や、新陳代謝促進効果で老廃物を体の外に出してくれる解毒作用があるので、寒い冬を通して鈍くなりやすい代謝を活発化させ、体を目覚めさせる効果が期待できます

 「ばっけ」でデトックス
 春野菜パワーでキレイ&元気に!
 春に吹き出物が出やすくなるのは?
 冷え・むくみを予防するテオブロミン

毎日気温の差が激しいですが、体調を崩さないように気をつけて下さいネ!
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| Yukiyo | 食品・栄養 | 15:19 | comments(4) | -
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